『駆け込み女と駆け出し男』を観た
2015年 06月 01日
鎌倉の東慶寺での話。
(北鎌倉は私の御祖母さんがその近くの出身の人で小さい時行った記憶があった。何となく懐かしく思い観に行った。)
邦画
原田真人監督
大泉洋が主人公の戯作者志望で医者見習いの原田信二郎
戸田恵梨香がダンナに裏切られた鍛冶屋の女房じょご
満島ひかりが江戸の大店の愛人のお吟
信二郎はこの女性達を助ける役
女性達も…お寺(縁切り寺)に駆け込んでしまう行動力ある人達。
しかし お寺での生活はそれはストイックなもの。
しかし24か月頑張れば お寺の威厳でダンナからの離縁状をもらうことができる。
それは大変なこと。
ところで、原作は井上ひさし『東慶寺花だより』
井上ひさしの晩年の作品。
この映画でも言葉遊びとか 江戸時代当時の言葉使いとかおもしろい。
(戸田恵梨香と大泉洋の絡みで『素晴らしい』と『素敵』の解説してるところがちょっと好きだな)
早口なのだが大泉洋のセリフは聴きやすく おもしろさも伝わってくる。
時代も幕府が倹約を進める暗い時代。
あらゆる 楽しみや文化を取り締まったりしている。
映画が始まっていきなり『女義太夫』の演者たちがお縄に繋がれて町を歩かされている映像。どんな罪なのか?
そして戯作者達の小説も取り締まりの対象。
ここでは 曲亭馬琴(滝沢馬琴)の『八犬伝』は当時の大流行の小説で出てくる。皆が次の連載?というか発行を楽しみにしている。
この 馬琴も重要な登場人物。
よく聞いていないと今とは違う言葉使いをするから聞き逃しも多いかもしれない。だけど魅力あるな。
そんな感じ。
東慶寺に駆け込んだ女性達の修行のひとつ…『弓道』の流派が『日置流(へきりゅう)』だった。(大御所様→東慶寺の尼さんの一番偉い人が言っていた)現在の一般的な主流は小笠原流なのだけれど、日置流は馬に乗って矢を射るとき下から構える実戦に向いた流派らしい。(と高校で弓道部だった日置流・LOVEだった娘が言ってたからなんかうれしい…)
話が反れたけれど
江戸時代の人達も 為政者に振り回されながら
ささやかでもレジスタンス(抵抗)しながら
したたかに生きていく姿が良かった。
この映画
観て良かったと久々思える作品。
井上ひさしの時代小説を読んでみたくなった。
ますます見たくなりました。
大泉洋が好きだし。邦画もいいものがたくさんありますね。