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オディロン・ルドン展に行ってきた。


お昼ごろの丸の内だから、丁度お昼に食べに出る会社員のの人たちが沢山外を歩いていた。
下の画像のレンガ建ての三菱1号館の右側のビルにたくさん入っていった。
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画像だとまるで人気が無く見えるけれど全然違う。
三菱1号館は
1820年代に立てられたレンガ積みの建物
全面補修される前は基礎の杭が揃った長さの松の木材だったそうです。(それだけでもびっくり!)
それで 関東大震災も耐えていたとんでもない耐久建物
しかし 
よく 三菱地所さんも残したものだ・・・


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流石に、作品は撮影禁止で・・・撮影できるのは 印刷された『グラン・ブーケ』 大きさは同じ。黒い部分は本当だったら窓や腰板。
もともと ドムシー城の食堂の装飾絵画。想像してみる。(天井高が4m or 4.5m)

部屋の壁 窓をよけて ほぼ全面ルドンの幻想的な樹木や花・人の絵で囲まれている。
大 小 縦長横長の様々な絵がお互い繋がり合うように油彩で描かれている。
南欧の 輝くような黄色のミモザをイメージしているようだ。
この『グラン・ブーケ』以外は全て油彩だそうだ。
実際ドムシー城の部屋は薄暗く
油彩画より『グラン・ブーケ』のパステル画が
光を持ってかけられていたようだ。

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私はよく イヤホンガイドを借りるのだが
だいたい 人が多すぎたり語りが長すぎたり数字を間違えり
なんかうまくピタリと嵌らないのだが

今回 その語りと音楽と
展示方法とが
テーマがはっきりしているせいか
黒と白のあのリトグラフ 不思議な顔のある植物を描いた作品 よくわからないものの横には木。
ルドンは絵には題名はいらないと言っていたそうだ。
50歳を過ぎてから
色彩を持った絵画。
じわじわと主題の『グラン・ブーケ』に向かって展示されていて
演劇を観ているように作品に向かっていく感じだった。
と勝手に満足している。

下の画像のこのブレ方が動揺を表している・・・笑(ただブレただけ(^_^;)
実際の展示室は、廊下とは直接繋がっていない。ひとつづつ前室のような空間があり2重の自動ドアで遮られ展示物に外気の影響がないようになっている。
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そして
本物の『グラン・ブーケ』は
暗い部屋に
照明で浮かび上がっていた。
パステルという脆弱な素材で描かれた絵なのだけれど
鮮明な色彩で
高さが2メートル50センチほどもある大きい画面で
主張していた。
後ろ側から透かして照明を当てているのか?というくらい鮮やかで
この世のものではない感じが・・・
本当に人が描いたものなのか?と思い
近寄ってじーーっと観たけれど
それは 人の描いたタッチのある絵だった。
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家に帰って
カタログを見返して
ドムシー城の食堂の展開図と絵の関係を見ているのだけれど
装飾といっても
一種のインスタレーションかな?と思った。



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パステルの発色の良さとか
経年変化の少なさが意外だ。

ルドンは実際にいくつも紙にパステルを塗って日に当てる実験をしていたらしい。

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紙にパステル。

とても 身近で
簡単な方法で こんな素晴らしい絵が描けるんだ。
『グラン・ブーケ』がみつかったのは2008年 ずーーーっと ドムシー城で眠っていたんだ。
すごいな~!!!

PS : 私の母親がよく「色彩感覚よね。絵は。発色が良いことが大事よ。」と 発色のことを言っていて 私は「うるさいな。」と思っていたのだが。なるほど色彩のハーモニーだ!美しい~~!!!「ホントだ。お母さん。色彩感覚だね。」と追悼するぜ。因みに『色彩の音楽』と言われるドビュッシーとルドンは親交があったようだ。

私事だが 母親が亡くなったのは2007年。 



by mo8_a29 | 2018-03-15 10:14 | 美術 | Trackback | Comments(0)

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