『ピアノ・レッスン』

『キネマ・イクスピアリ』という
5月の11日から17日までの特別上映で
旧作 1973年上映された『ピアノ・レッスン』をやっていて
昔、映画のトレーラーだけ観ていて
マイケル・ナイマンの音楽も気になっていたし
なにか 男性は「女の怖さを感じる。」という感想が多いようだし
いったい どんな怖い映画なのか?と観に行ったのだ。e0291281_11122521.jpg

ニュージーランドの18世紀 
まだ 白人が入植し始めたころ
話すことを6歳で止めてしまった女性が11~12歳の娘とともに
結婚のためにやって来る。親の決めた結婚である。
当時は港など無く 小さな船で海岸に直接人間も荷物も運ばれてくる。
波の高い砂浜になんとかかんとか 現地の人の助けを借りてたどり着く。
しかも 『ピアノ』とともに。
ダンナとも初めて会うわけで 
この大きな重い『ピアノ』を携えた 話さない花嫁に ダンナは格段に愛情があるわけではない。
それ故か この『ピアノ』は
砂浜に置いておかれることになる。
女性の名前はエイダ。
ダンナはスチュアート。
娘はフローラ。
そしてこのエイダと愛し合うことになる現地語の通訳に来ていたベインズ。

この砂浜から立ち去るとき、エイダは長いことピアノを見つめていた。

ピアノは彼女の分身ともいうべきもの。
スチュアートは全然 無視。「家族とは犠牲があるべきもの!」エイダのわがままとばかりの態度。
ピアノが無いことによる彼女の痛みなど省みない。
要するにめんどくさかったのだろう。

エイダも黙っていない。
現地の通訳をしていたベインズに ピアノのところまで連れて行ってほしいと頼む。
渋々 彼女と娘を海岸まで連れて行く。
海岸に木箱に入ったピアノがポツリとある。
エイダはうれしそうに駆け寄り
鍵盤を叩く。
硬質なエイダの雰囲気はやわらぐ。娘とエイダ・・・楽しげな2人。
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遠く 眺めるベインズ 
とても 美しい海岸の場面である。

そして
何を思ったのか ベインズはピアノを自分の小屋に運ばせ 調律までしてしまう。
そして スチュアートに
土地の取引を持ちかけ その代わりに エイダをピアノの先生として寄越してくれと言う。
土地の欲しいスチュアートは
この妙な取引を受ける。
エイダは「字も読めないような男のための・・・ピアノの先生?」というような態度だったが
何と言っても分身のようなピアノの傍に行けるため娘とベインズの小屋へ。
行ってみると
「自由に弾いてくれ。」と言われる。
調律も完璧なピアノになっている。
ピアノに向かうエイダ。自由に弾くことが出来た。

ここから いろいろあるのだけれど
もう ここまでで エイダに対するへインズとスチュアートの行動で
へインズが勝っているような・・・
愛を受ける男にふさわしいような気がした。(ちょっと上から目線?・・いやぁ~)
ここから先のお話は それぞれの受け止め方だけれど
私は 純愛だと思う。

淀川長治さんが 評論してるけれど 
とても よい評価をしている。 

映画館で観ることが出来て ラッキーだった。
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Commented by cody at 2013-05-23 04:33 x
ハーヴェイ・カイテルってだーい好きな俳優さんです。古いけどスコセッシの「ミーンストリート」とか良かった!TVで部分的に観ただけなので、機会があったら通して観て見よう。

かなり激しいベッドシーンだったんだよね?監督はそこに生々しい愛の姿を表したのかしら。
通訳って単に二つの言葉が出来るだけでは出来ないから…人が言いたい内容を汲み取って伝えるとか…ある程度の知性が必要だから、字も読めないへインズは、学は無くても感性と知性のある人という設定だったのでは。
Commented by mo8_a29 at 2013-05-23 21:04
そうそう・・・リアル。
ハリウッドのつくったラブシーンとは違う。求め合う感じ。
だけど 純愛だと思ったのさ。
この監督 女性が言いたいこと 表現したかったのさ。
北野たけし監督が 「おっかない女の映画。」って言ってたけど。
だけど『HANABI』がカンヌでグランプリとったときの審査委員長・・・
このカンピオン監督なんだよね。
Commented by cody at 2013-05-24 03:09 x
> 審査委員長・・・このカンピオン監督
ほーそうなんだ!
北野武作品は大好きだけど、『HANABI』以上に出来の良い作品があると思う。でも…上映後、椅子から立てない程衝撃を受けたのは後にも先にも『HANABI』のみ。ま、やはり母国、という事が大きいのかも、だけど。
ジェーンさんは人間の生の姿を追求するから武の作品もすごく共感を感じたのかも、だね。

あ、ちなみにカンヌではなく第54回ベネチア国際映画祭の金獅子賞(グランプリ)のようだよ〜。
Commented by mo8_a29 at 2013-05-24 11:51
ベネチアですか~
フランスとイタリアじゃ えらい違いですわ。いやぁ~お恥ずかしい。

codyさん そんなに『HANABI』に感銘うけたんだ。観てみよう。

ところで 淀長さんは たけしの『キッズ・リターン』をとても評価していて
たけしに「あんた いい映像感覚してるね~~!」ってテレ東の『だれでもピカソ』誉めてたよ。
Commented by cody at 2013-05-26 06:13 x
> フランスとイタリアじゃ えらい違い
いや、そんな事ないっすよ。カンヌはイタリア寄りの南フランス、ヴェネチアはフランス寄りの北イタリアだからね〜。

おー『キッズ・リターン』も大好きっす!
さすが淀川さん!!
by mo8_a29 | 2013-05-22 11:17 | 映画 | Trackback | Comments(5)

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