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出光美術館に行って来た

有楽町駅を降りて帝国劇場の方に歩いて行くと、
帝劇と同じビルの9階に『出光美術館』がある。
『日本絵画の魅惑』と題した展覧会があったので行ってみた。
といっても自発的じゃなく誘われた訳だが。
出光コレクションの出展の鎌倉時代から江戸時代までの絵画と
工芸が展示されていた。

かつて室町時代は雪舟を代表される水墨画の時代と言われていたけれど・・・
能阿弥作の『四季花木図屏風』のような大和絵を彷彿させる
春には桜・・・秋には紅葉に絢爛な銀いろの雲を大胆にたなびかせた屏風をそれぞれ描いた作品など華やかな一面も観ることが出来た。
現在は銀色部分は酸化してしまって残念ながら黒っぽくなってしまっているけれど_想像してみるとこれはまさに絢爛豪華だ~~~と一緒に行った友人と言い合っていた。
そして『文人画』・・・特に職業画家じゃなく描くことに主点を置きながらも観ている人の想像力をかきたてる・・・
墨を使った絵画。
浦上玉堂の『潑墨山水図』など軽妙でおもしろい
渡辺崋山の『猫図』も達者な感じ
そして 俵屋宗達(伝)の『月に秋草図屏風』
月に光る 秋の萩と桔梗・ススキの原 右上に象徴のような月(満月でも三日月でもない月)が銀で描かれ
萩・桔梗の姿だけがとくに白く浮かび上がり影のようなススキが描かれ 余計なものが一切描かれていない。
デザインされている。なんか現代にもある感覚。だけど秋という季節感は感じる。

長谷川等伯の『松に鴉・柳に白鷺図屏風』
墨絵。桃山時代。二つの屏風。左の屏風には、当時今より忌み嫌われていた筈の『鴉』が子育てしている図。そして右の屏風には、左上方に飛ぶ白鷺と右下の白鷺はもう一羽を見ているのか待っているのかと言うように佇んでいる。それだけを描いているのだが・・・墨の微妙な陰影で空白を埋めるこの作品は静かで寂しく切ない。

また 仙厓という禅宗の僧の作品もあった。この人は江戸時代の博多の人で一般民衆の『お悩み相談員』だったようだ。ユーモラスな人間観察を素人な軽い筆致で描いていた。

まだいろいろあったけど 日本の昔の絵もたまには観てみるもんだなと思った。

出光コレクションのまだ半分。5月9日からあと半分の作品群を見せてくれるそうだ。行ってみようかな。
by mo8_a29 | 2014-04-19 07:58 | 美術 | Trackback | Comments(0)

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