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辻井伸行 ルシエンヌ パトリック・ハーン指揮 アンサンブル金沢のコンサート

7月19日(金)サントリーホール 19:00

まず最初は
パトリック・ハーン指揮でアンサンブル金沢の バルトークの『ディヴェルティメントSz.113』が始まる。
このとき 改めて弦楽器だけのオーケストラなのに気がつく。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス
この楽器だけで 見事にリズムを刻んでいく。
パトリック・ハーンが この芸術家集団を風に見立てて 自由に操るような感じで いろいろな方向のつむじ風や吹き抜ける風を切り裂いたり そよ風のように柔らかにしたり・・・とにかく弦楽器の音が自由自在に軽やかにあるいは重く空気のように動く感じだった。空気の動きなのだけれど力強い。(風が吹いてくるような)

一旦 オケは袖に下がり
後方にあった大きなグランドピアノが前に出される。
そして 再びオケが現れ ルシエンヌ(トランペット)そして辻井伸行(ピアノ)がパトリック・ハーンと共に現れる。
ショスタコーヴィチの『ピアノ協奏曲第1番ハ短調Op.35』が始まる。
この曲の始まりはいきなりだからか パトリック・ハーンは辻井を 最初に結構じーーーっと見ていたが・・・気配なのか違わずピッタリと始まった。辻井の音は濁らないから私がyoutubeで予習してきた(ゲルギエフ指揮でダニール・トリフォノフのピアノ)イメージとは違いクリアで丸かった。そして 同じくルシエンヌのトランペットも明るくて軽やかだった。若々しい演奏。ピアノを聴いていて どこかで聴いたことのあるメロディーラインと思っていたのだが どうやらショスタコーヴィチがベートーベンが好きでその中のピアノ・ソナタ『熱情』の中からオマージュして使っていたとのこと。パンフレットの解説に書いてあった。この曲は若い頃のショスタコーヴィチの作品で少しづつだがベートーヴェンやハイドンのリスペクトやらオマージュやらがあるらしかった。然し早いテンポやリズムで高揚したユーモラスなメロディ。そして最後のトランペットのタンキング部分に乗せるピアノは見事。もともと辻井さん。速弾きというかアップテンポはお得意だった筈だけど(プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番) どうしても讃えてしまいますよ。
初めてショスタコーヴィッチのこの曲を聴いたのだけれどオーケストラと 指揮者と トランペット ピアノ のアンサンブルのチームワークが良いのではないか。スポーツみたいな言い方だけれど。
いつも 辻井さん終わった後に丁寧にお客さんにお辞儀するんだけれど オケにもコンマスにも 指揮者 ルシエンヌにも手を(握手)突き出していた。ルシエンヌは最初は気づかず慌てて握手していた。

そして ルシエンヌ 辻井伸行のアンコールはガーシュインの『プレリュード第1番』

最後は パトリック・ハーン指揮でアンサンブル金沢の チャイコフスキー『弦楽セレナード ハ長調OP.48』
この曲は 序奏がドラマチックで過去CMでも使われている。チャイコフスキーにとっても会心作だったそうだ。本人が
「これは、内なる感情に動かされて作曲した音楽です。芸術的に本当の価値があります」
と記したそうだ。
アンサンブル金沢の素晴らしい演奏と パトリック・ハーンの若々しい楽しげな指揮で本当に美しい音楽だった。

このオケのアンコールはショスタコーヴィチ『黄金時代』よりポルカ(弦楽四重奏曲の編曲)
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関係ないけれど 谷中のヒマラヤスギ→この真夏のヒマラヤスギみたいに元気な演奏だったショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番!

PS:
ルシエンヌさんは20歳で パトリックハーンさんは24歳 そして辻井伸行さんは30歳 若手が率いたコンサートでした。ルシエンヌさんの足を出した裸足の姿がいきいきとしていて自分のパート以外は動的なのは辻井さんと同じでした。パトリックハーンさんも指揮台には登らず指揮棒も持たずに表現していました。
 

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Commented by M. L. Liu at 2019-07-22 07:48 x
こんにちは。
アメリカから: 私は辻井伸行くんのファンです。
Thank you for a thoughtful blog post. Very well said. I have heard Mr. Tsujii play Prokofiev's piano concerto no. 3 many times, and I agree that he is excellent at playing up-tempo works -- sheer magic! I hope I will get to hear his Shostakovich some day!
Commented by mo8_a29 at 2019-07-23 12:48
こんにちは!
アメリカからとのこと びっくりしましたよ!嬉しいです!
ありがとうございます!
ところで、辻井さん プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番の力強くテンポのあるリズムのある素晴らしい演奏は大好きです。丁寧で美しいのですけれど 元気なのですよ。(誰かが 「ハンパない!!!」とツイートしていて知りました。)
そして、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第一番 初めてライヴで聴いて とても 好きになりました。辻井さん ルシエンヌ パトリック・ハーン アンサンブル金沢。私にとっては辻井さん以外 どの人たちも未知でした。ホントに素晴らしいかったです。辻井さんはショスタコーヴィチもレパートリーとして 世界ツアーしますね。きっと!また いろいろな音楽家と一緒に。楽しそうですね。
すみません。英語では 書けないもので^^;
Commented by j-suguita at 2019-07-25 05:46
わぁ懐かしい写真!
雨だったのに?と思ったら8年前のだね。
ヒマラヤ杉、力強いだけではなく霊験あらたかだったので、おそらくショスタコーヴィチさんの演奏もそうなのだろうね。
Commented by mo8_a29 at 2019-07-25 07:44
> j-suguitaさん
今年のヒマラヤスギより 同じような時期なのになんだか元気だったよね。
ショスタコーヴィチさんの本人の演奏映像ってのがあるのだけど ソ連時代のとても窮屈な時代。27歳の彼は音楽の中では 自由だったのだろうななんて勝手に思ってしまったよ。
by mo8_a29 | 2019-07-22 01:05 | 音楽 | Trackback | Comments(4)

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